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昼過ぎ、衝動的に乗った船は、

道路も無い大河の漓江沿いの辺鄙な村近くで降りる事になり、

帰りの船は翌朝まで無いと言われました。



焦ったおっさんは、同乗の只一人になったお客に頼み込み、

陽朔行きのバスが出ている興坪の町を目指し川沿いを歩き続けました。

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漓江が分岐している所で、ズボンを捲くって支流?を渡り、

此処からは一人で行けとの事です。



直ぐに陽が暮れるのとバスの時間が迫っているので、

桂林漓江随一の景色を見る余裕も無く先を急ぎました。

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そして一時間近く歩いた頃、竹筏船の親父に声掛けられました。



筏で対岸に渡して貰えば良いのは分かるが、

状況を把握出来ていないので話しに乗る訳には行かない。



料金も20元(\340)で乗らないかとの事で足元を見ている。

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反射的に、『何ぬかしてんねんアホ言うな!イースウ(10)、イースウ』とカマスと

即10元に下がった。



何の根拠も無いが、もう少し行けば5角(\8)位で渡しが有る筈?

でも何の確証も無いので、余り強気にも成れない。



分かった対岸の町まで行ってくれたら良いからと10元で乗り込む、

乗って河に出ると見通しが効き、渡しの出る所が直ぐ其処に見えた。

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すんなり受け入れたはずだ。

所が船着場の手前でエンジンを止め、50元何とかと書いた紙を出す。



抵抗出来ない水の上で追金を請求するのは良くある手。



『喧しいわい10元で行くと言ったんちゃうんか、

ごちゃごちゃ言わんとハヨ船付けんかい』

と再び上品な関西弁で怒鳴る。

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拙い事に成ったと少しビビッて居たのだが、

一人なのと小柄な親父なのでカマシてしまった。



意外にすんなり引き下がり、

エンジンを掛けて町に着く事が出来たのは、

脅して追金を請求したのではなく、

如何も知っている所で飯を食べないかと誘っていた様だった。



誰が食べるか、こっちは帰りのバスの事で頭が一杯だ。

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幸い船着場には、陽朔?からの旅遊(観光)バスも停まっている。



バスの時間は聞いていたが、余りにも過疎地域、半信半疑なので、

運転手が乗っていたら頼み込んでいたかも知れません。



最悪、観光バスに泣き付けば何とかなると思えば大分気が楽に成った。



バス駅を聞きながら小さな町中を通ると

白人観光客も居て英語の看板も有り、ファーランは穴場を良く知っている。



と此の時は思ったのは知らなかっただけで、結構メジャーな所の様だ。

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バス駅に行くと終いに掛かっているのか駅舎は閉まっていたが、

陽朔行きと書いたバスが停まっていて

車掌に二度三度確かめると8時発は最終の時間で、15分毎に出ている。



ホッすると同時に空腹感に襲われ、普段は食べない

親切な兄ちゃんに貰ったオレンジと粽子をむさぼった。



何時もならビールを買いに走るのだが、

バスの横から離れる事が出来なかった。



バスは、船・歩き等で5時間以上掛かったところを

大回りしても40分程で着きました。



勝手なもので、不安な興坪行きの道中だったが、

次に、明るい時に出直して行こうかと思う様な町だった。




おっさんが、陽朔の港から衝動的に乗った船の帰り便が無く、堤を歩き、川に浸かり、筏に乗り、バスで帰るまでの全4話




入り方に依っては、青春1切符を使った貧乏サイクリング編が2ヶ月以上も続きます。そんなもん見たくもないと思っている華南旅のファンは、此処をクリックで次記事迷子の二の舞は避けたかったので諦めてしまったへと続きます。